賃貸物件には、原状回復義務があります。
原状回復義務とは、退去時は入居時と同じ状態に戻さなければいけないというルールです。
では、どんな状態だと原状回復をしなければいけないのかご存じでしょうか?
この記事では、画鋲の穴・ねじ穴・タバコの黄ばみについて解説します。
賃貸物件の壁は画鋲の穴でも原状回復が必要?
画鋲の穴は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、通常の生活でおこなわれることで、通常の損耗のため原状回復義務に含まれないとされています。
しかし、このガイドラインは強制力があるものではありません。
賃貸物件の契約書で画鋲の使用が禁止されているのに画鋲を使用してしまえば、原状回復が必要になります。
また、画鋲の利用が問題ない場合でも、錆びた画鋲を利用して壁紙が汚れたり、画鋲の穴から壁紙が破れたりした場合には原状回復が必要になります。
ねじや釘穴は原状回復が必要!賃貸物件の壁でも使える代用品とは
画鋲の穴程度ではそれほど問題ありませんが、ねじや釘を使うのは国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」でも認められていません。
契約書に禁止と記載がない場合は、大家さんや管理会社に確認をして利用してもいいか許可を得るといいでしょう。
賃貸物件では、ねじや釘を使わなくてもいいアイテムを利用する方法があります。
100均でも購入できる突っ張り棒は、ねじや釘を使わずにバーを取り付けられる便利グッズです。
突っ張り式の有孔ボードや、貼ってはがせるシールがついているフックなども便利。
カーテンレールや吊り下げ収納アイテムなど、賃貸物件の部屋用にねじや釘を使わずに設置できるアイテムが増えているので、お店でチェックしてみましょう。
タバコによる賃貸物件の壁紙の黄ばみ!原状回復にかかる費用は?
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、タバコによって壁紙などに黄ばみがついた場合は原状回復が必要だとされています。
ただし、入居1年未満で、通常のハウスクリーニングで壁紙が綺麗になるなら原状回復の必要はありません。
どれくらいの汚れているのかで費用が変わるため、大家さんや管理会社に確認してみるといいでしょう。
ちなみに、6畳1部屋の壁紙を貼り替える場合、貼り替えに必要なのは5万円程度です。
玄関やキッチンにも汚れていれば、すべて貼り替える必要があるため、高額な費用が請求される可能性があります。
空気清浄機を利用したりこまめに掃除したりして、壁紙が汚れないように気をつけましょう。